乳児死亡の保育施設経営者ら 両親が詐欺罪で告訴

宇都宮市の認可外保育施設で7月、生後9カ月の山口愛美利(えみり)ちゃんが宿泊保育中に死亡した問題で、両親は30日、詐欺罪などで施設経営者らを告訴、県警が受理した。この事件では9月に、保護責任者遺棄致死罪などで施設関係者4人を告訴している。

告訴状によると、同施設は両親に対し、常駐の看護師や嘱託契約した医師がいるかのように装って契約させ、1~7月、保育料金など約80万円を支払わせたとしている。現在、施設側とは連絡が取れない状態。

両親は告訴後、県庁で記者会見し「娘は経営者らに殺されたと考えている」と悪質性を訴えた。利用者への文書によると、同施設は11月から営業を休止する。

また、宇都宮市が5月、利用者から「子供が爪を剥がされた」との通報を受けていたとし、「市は30分の立ち入り調査をしただけでその後、対応を取っていなかった。きちんと対処していれば娘は死ななかった」と市の対応も批判した。今回の事故後に市に「過去に事故やトラブルはなかったか」と質問した際に「ない」と回答されたといい、「自分たちの保身しか考えていない。行政の対応も検証してほしい」と述べた。

市保育課の担当者は「爪を剥がされたとの通報はあったが、施設内で起きたものかどうか判断できず、事故歴とは認識していなかった」としている。

産経新聞 10月31日(金)

 

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