「容赦なく苛烈な暴行」 里子虐待死、声優に懲役9年判決

里子として育てていた女児=当時(3)=を自宅で暴行、死亡させたとして、傷害致死罪に問われた声優、鈴池静被告(44)の裁判員裁判の判決公判が13日、東京地裁で開かれた。村山浩昭裁判長は「家族の反対を押し切って里子として預かりながら、容赦なく苛烈に暴行した」として、懲役9年(求刑懲役10年)を言い渡した。

弁護側は女児が(1)階段で転落死した(2)侵入者の暴行を受けた-などの可能性を挙げ無罪を主張したが、村山裁判長は「傷の状況から暴行を受けて死亡したのは明らかで、犯行の機会があったのは被告だけしかいない」と指摘。「事故死のように偽装工作を行い、事件と向き合う姿勢は見られない」と非難した。

判決によると、鈴池被告は平成22年8月23日午後、東京都杉並区の自宅で里子の渡辺みゆきちゃんの頭や顔を殴り、翌日に死亡させた。

2010年に里子として育てていた保育園児渡辺みゆきちゃん=当時(3)=を自宅で暴行して死なせたとして、傷害致死罪に問われた声優鈴池静被告(44)の裁判員裁判第9回公判が10日、東京地裁(村山浩昭裁判長)で開かれる。検察側が論告求刑し、弁護側が最終弁論を行い結審する。

鈴池被告は「暴力など振るっていない」と無罪を主張。被告人質問では「私が預かると言わなければこんなことにならなかったと思うと、申し訳ない気持ちでいっぱい」と述べる一方、みゆきちゃんの死因に関しては「分からない」と答えた。

起訴状によると、鈴池被告は10年8月23日、東京都杉並区の自宅でみゆきちゃんの頭や顔を殴った上、耳や髪の毛を引っ張り、脳が腫れる急性脳腫脹で翌日に死亡させた、としている。

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